税理士並河の税界よもやま話⑨(H20.12.26)

平成21年度の一般会計予算の総額は景気対応を重視したため、88兆円という過去最大規模になった。
12月12日には与党税調が「平成21年度税制改正大綱」が発表されました。
★平成21年度税制改正ポイント
○中小企業対策 軽減税率の引き下げ(800万円以下22%を18%へ)
欠損金の繰り戻し還付の復活
○土地税制 今後2年間に取得する土地の長期所有(5年超)の譲渡所得の1千万円控除
特定資産の買換えの課税の特例の3年間の延長
○相続税制 取引相場のない株式に係る贈与税の納税猶予制度の創設
○金融証券税制 上場株式の配当所得、譲渡所得に対する税率10%(21.1~23.12)
★国策は買い
税制改正や国の予算編成は国が目指す経済政策が盛り込まれるところから、株式相場ではよく「国策は買い」と言われています。
今回の不況はマスコミ等で「百年に一度の不況」と表現され、ここへきての急激な円高は輸出企業にとって大きなダメージになってきております。
しかし、これまでの日本経済の好況が外需に依存しすぎた面があったため、逆に内需主導型への転換にはこの円高メリットを十分享受したいところです。
食料自給率の向上を目指した農業の再生、耐震構造による建設関係の掘り起こし、低炭素促進の新エネ、省エネ投資及び福祉・介護・医療関連の充実といった内需振興による雇用の増加が期待できると思います。
★元気印に期待
秋口から株が暴落し、業績面でも下方修正を余儀なくされたため、日本の超一流企業が相次いで非正規労働者の大量雇用打ち切りを発表して不況感が一気に加速された。
「巣ごもり消費」とかいって不景気を蔓延させるような言葉を耳にしますが、世の中には
結構元気な会社や人がおります。
筆者が先頃札幌の実家に帰省した際、新千歳空港のホールにタレントの田中義剛が経営する十勝花畑牧場の大きな生キャラメルツリーが目を引いた。
噂の生キャラメルを買おうとして札幌大丸デパートに1時間並んでようやくゲットしたが、商品が飛ぶように売れるという光景を目の当たりに見ることができた。
企業が努力すれば(この場合マスコミ宣伝の寄与もあるが)このように素晴らしいヒット商品が生まれるのだと感心した。
ジャンルは異なりますが、今年の紅白初出場のジェロ(JERO)という若い黒人歌手の演歌を聞いて元気になるのも結構なことと思われます。