確定申告期を迎えて


 新しい年が明けて2か月が過ぎ、徐々に日が長くなるとともに日差しにも輝きが増してまいりました。各地から梅の開花の便りに加えて、あちこちの公園などでは甘い香りをただよわせたニホンズイセンが見ごろを迎えるようになりました。
 年が明けてからの月日の過ぎ行く早さを「一月往(い) ぬる、二月逃げる、三月去る」といいますが、東日本大震災から早くも11か月が過ぎました。被災者の方々にあらためてお見舞い申し上げます。大震災復興へ向けた道のりはこれからがまさに本番、復興の遅れを取り戻し、軌道に乗せる年になるようにと誰もが期待しているところであります。苦しむ人々のために一人ひとりが持てる力を発揮し、それが束ねられることによって必ず未来が開けるものと信じています。
 こうした中で毎年のことながら平成23(2011)年分の所得税と個人事業者の消費税・地方消費税の確定申告の時期を迎えました。私ども税理士は、公共的使命として納税者であるお客様の信頼にこたえ、「納税義務の適正な実現」を図ることとされております。このような使命を達成するため「税理士法人みらい」は、平成23(2011)年分の所得税等の確定申告期に当たり、お客様の正しい申告と納税のために万全の体制で臨んでまいる所存であります。昨年はお客様から早期資料提出の御協力いただいたお陰で、確定申告期真っ最中の 3月11日には申告書作成などの作業はほぼ終えていたところであり、私どもでは大地震によって大きな混乱もなく乗り越えることができました。お客様の御理解、御協力に心から感謝いたしております。
 ところで警察庁のまとめによると「振り込め詐欺」は依然増加傾向にあり、昨年の被害総額は約 128億円 (前年比27%増) にのぼっています。税の還付金詐欺はこれからの時期に集中することや手口が巧妙に変化してきていることを考えますと十分注意しなければなりません。税務職員などが還付金の受け取りや納税のために電話でATMの操作を求めたり、暗証番号を聞いたりすることは絶対にありません。不審な電話などがありましたら、必ず所轄の税務署などに問い合わせることを実行してください。
 なお、この時期の各税の納付期限について、次のとおりとなっていることを念のためお知らせいたします。振替納税を利用している方は、確実に振替納付ができるよう振替日の前日までに預貯金残高の確認をお願いいたします。残高不足等で振替ができない場合は、さかのぼって納付期限の翌日から納付日まで延滞税がかかります。
          (窓口で納付する場合) (振替納税を利用している場合)
 ① 所得税   平成24年 3月15日 (木) 平成24年 4月20日 (金) が振替日
 ② 消費税   平成24年 4月 2日 (月) 平成24年 4月25日 (水) が振替日
 ③ 贈与税   平成24年 3月15日 (木)   (振替納税は利用できません。)
 
 
税理士法人みらい 代表社員
税理士 松 尾   正