家相建築設計事務所様 連載(39)~家相の流儀・流派~(H26.11.4)

皆様こんにちは、佐藤秀海です。
今回も昨年9月に発売された拙著「よくわかる家相と間取り」(エクスナレッジ)の中から、皆さんに参考にしてほしい部分を紹介いたします。
 
○家相を判断するため「方位盤」を理解する
家相の吉凶を観るときに、基本となるのが方位盤です。この方位盤は、家相を判断するとためには欠かせない道具で、「二十四山方位盤」や「九星方位盤」「十二支方位盤」「家族定位盤」などいくつか種類があり、それぞれ役割が異なります。
それでは、この方位盤の中でも、もっとも基本になる「二十四山方位盤」について詳しく説明します。この方位盤では、全方位360度を45度ずつの8つに分け、北・北東・東・東南・南・南西・西・北西の8つに区分しており、これを「八方位」と呼びます。「八方位」をさらに子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の「十二支方位」と、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の「十干方位」(ただし戊・己は除く)に、巽・乾・艮・坤を併せた、総数24で分類したものが「二十四山方位盤」です。全方位を24に分けるため、一つの方位は15度ずつ、八方位の一つは45度なので、一つの八方位をさらに3つに分類しています。
 
十二支方位は、家相の方位の中でも特に重要で、この方位に玄関やガスレンジなどの火気、トイレや浴槽などの水まわりを配置してしまうと凶相になります。特に、健康面での影響が大きいのですが、この点について、いずれ詳しく説明をします。
 
また、その内側には五黄土星を中心とし、45度ずつ一白水星・八白土星・三碧木星・四緑木星・九紫火星・七赤金星・六白金星とし、これを九星方位と呼びます。この九星方位は人間の運勢に関連が深く、建物の構えの吉凶判断や、家族の部屋割りなどに用いられます。
 
そして、北と南、東と西を結ぶ線を「正中線」、北西と東南を結ぶ線を「四隅線」と呼び、これらは玄関や、火気、水まわりの吉凶判断をするときに必要となります。
 
家相では、北東の45度を表鬼門、南西の45度を裏鬼門と呼び、この鬼門方位の真ん中を貫く線を鬼門線と呼びます。鬼門は家相学上、重要な意味合いを持ち、建物の吉凶判断をする上でも大切な要素となります。
 
実際に家相を判断するときには、先ず、家の図面を用意し、その上にこの方位盤を重ねます。建物の中心点とこの方位盤の中心をあわせ、磁北を北の正中線にあわせます。これで、建物の方位を正確に判断し、ガスレンジなどの火気やトイレや浴槽などの水まわり、玄関、部屋などを無難な方位に配置し、家の間取りを決めていくのが家相の基本です。
 
昔の家相では、吉凶を鬼門で判断する流派が主流でした。しかし、家相は時代と共に進化するので、現在は鬼門だけではなく、個人の十二支方位を併せて吉凶判断するように変わっています。残念ながら、今でも、鬼門だけで判断する家相家もいるので、この点についてはしっかりとチェックして、最新の家相学で吉凶判断ができるようにしてほしいです。
 
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