法人の中間申告は必要?判定基準と納付方法をわかりやすく解説

目次

  1. 中間申告が必要になる法人
  2. 申告・納付の期限
  3. 予定申告と仮決算の使い分け
  4. 消費税の中間申告は別制度
  5. よくある質問
  6. まとめ

法人税の中間申告とは、事業年度が6か月を超える法人が、期の途中で法人税を前払いする制度です。対象になるのは前事業年度の確定法人税額が20万円を超える法人で、申告・納付期限は事業年度開始の日以後6か月を経過した日から2か月以内です。3月決算法人なら11月30日、9月決算法人なら5月31日にあたります。対象かどうかの判定を誤ると延滞税が生じるため、まず自社が該当するかを確認しましょう。

中間申告が必要になる法人

法人税法第71条により、次の要件を満たす法人が対象です。

  • 事業年度が6か月を超える普通法人であること
  • 前事業年度の確定法人税額が20万円を超えること

判定に使うのは「前事業年度の確定法人税額」であって、当期の業績ではありません。前期が好調で当期が不振でも、対象であれば申告義務は生じます。

設立初年度は対象外です。前事業年度が存在しないため中間申告は不要です。ただし2期目からは、1期目の実績によって対象になります。

申告・納付の期限

決算月中間申告の期限
3月決算11月30日
6月決算2月28日(29日)
9月決算5月31日
12月決算8月31日

期限が土曜日・日曜日・祝日にあたる場合は、その翌日が期限となります。2026年11月30日は月曜日のため、3月決算法人は通常どおりの期限です。

予定申告と仮決算の使い分け

予定申告(原則)

前事業年度の確定法人税額をもとに、次の式で計算します。

前期の確定法人税額 ÷ 前期の月数 × 6

計算が簡単で、税務署から送られてくる予定申告書を使えます。中間申告書を提出しなかった場合でも、予定申告書の提出があったものとみなされますが、納付が遅れると延滞税の対象です。

仮決算による中間申告

事業年度開始から6か月間を一つの事業年度とみなして実際に計算する方法です。当期の業績が前期より大きく落ち込んでいる場合に有効です。

  • メリット:実態に合った金額で納付でき、資金繰りの負担が軽くなる
  • デメリット:決算と同様の作業が必要。仮決算による中間申告税額が予定申告額を超える場合は、仮決算によることができません

消費税の中間申告は別制度

法人税と消費税の中間申告は別の制度です。判定基準も回数も異なります。

前期の確定消費税額(国税分)中間申告の回数
48万円以下不要(任意の中間申告制度あり)
48万円超 400万円以下年1回
400万円超 4,800万円以下年3回
4,800万円超年11回

法人税は不要でも消費税は必要、という組み合わせは珍しくありません。両方を確認してください。個人事業者の消費税中間申告についてはこちらの記事で解説しています。

よくある質問

Q. 法人税の中間申告が必要かどうかはどう判定しますか?

A. 事業年度が6か月を超える普通法人で、前事業年度の確定法人税額が20万円を超える場合に必要です(法人税法第71条)。当期の業績ではなく前期の実績で判定するため、前期が好調で当期が不振でも申告義務は生じます。設立初年度は前事業年度がないため対象外です。

Q. 業績が悪いので納付額を減らせますか?

A. 仮決算による中間申告を選択すれば、事業年度開始から6か月間の実績にもとづいて計算した金額で納付できます。ただし決算と同様の作業が必要で、仮決算による税額が予定申告額を超える場合は仮決算によることができません。事務負担と効果を比較してご検討ください。

Q. 中間申告書を提出しないとどうなりますか?

A. 予定申告の場合、申告書を提出しなくても提出があったものとみなされます。ただし納付を怠ると期限の翌日から延滞税が課されます。仮決算による中間申告を行う場合は、期限内に申告書を提出する必要があります。

まとめ

法人税の中間申告は、事業年度が6か月を超え、前事業年度の確定法人税額が20万円を超える法人が対象です。原則は前期実績にもとづく予定申告ですが、業績が落ち込んでいる年は仮決算による中間申告で負担を抑えられます。消費税の中間申告は別制度で判定基準も異なるため、両方の確認が必要です。

この記事の執筆者

税理士法人みらい(東京都西東京市ひばりが丘)。昭和58年開業、平成18年法人化。ISO9001認証取得。元国税局OBを含む税理士4名と税務・会計スタッフを合わせた総勢17名の体制で、法人の申告実務と納税予測、資金繰りを踏まえた中間申告の選択をサポートしています。

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出典・参考

国税庁「法人税のあらまし」「中間申告」「消費税のあらまし」、e-Gov法令検索(法人税法第71条・第72条、消費税法第42条・第43条)/e-Gov法令検索。本記事は2026年9月時点で公表されている法令等にもとづく一般的な解説です。税制は改正されることがあり、個別の事情によって取扱いが異なります。実際のご判断にあたっては最新の公表内容をご確認いただくか、税理士にご相談ください。本記事の情報にもとづく行為により生じた損害について、当事務所は責任を負いかねます。

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