令和8年度税制改正で中小企業・個人事業主が確かめること

令和8年度(2026年度)の税制改正は、令和8年3月31日に「所得税法等の一部を改正する法律」として成立・公布されています。中小企業・個人事業主がまず確かめるのは、令和8年12月の年末調整、令和8年4月1日以後に始まる事業年度の法人税、令和9年分からの青色申告特別控除と消費税の3割特例です。

この記事は、改正法の成立後に財務省(「令和8年度税制改正の解説」)と国税庁が公表した資料で確かめた項目に絞っています。令和7年度改正で創設され、令和8年4月から適用が始まった防衛特別法人税もあわせて載せています。施行日は項目ごとに違うため、まず下の早見表で、自社・ご自身に関係する行を探してください。

ご注意:飲食料品の消費税率の引下げは、法律案が令和8年10月9日に国会へ提出され、10月19日時点では衆議院で審議中で、まだ成立していません。本文の最後で、成立前の内容として分けて書いています。

早見表:いつから・誰に・何をするか

改正の項目いつから誰に関係するか何をすればよいか
防衛特別法人税の申告開始(令和7年度改正で創設)令和8年4月1日以後に開始する事業年度法人税が課される法人(赤字で法人税が0円の法人を含む)税額が0円でも申告書を出す。中間申告は令和9年4月1日以後に開始する事業年度から
少額減価償却資産の特例(40万円未満)令和8年4月1日以後の取得(令和11年3月31日まで)青色申告の中小企業者等・個人事業主30万円以上40万円未満の購入の扱いを確かめる(合計年300万円まで)
賃上げ促進税制(教育訓練費の上乗せの廃止)法人:令和8年4月1日以後に開始する事業年度/個人:令和9年分給与を増やす中小企業・個人事業主教育訓練費による上乗せを見込みから外す。基本の控除は残る
通勤手当・食事の現物支給の非課税限度額の引上げ令和8年4月1日以後に支払う(支給する)分給与を支払う事業者給与計算の非課税額の設定が改正後になっているか確かめる
インボイスの経過措置(免税事業者などからの仕入れ)令和8年10月1日から控除割合70%免税事業者などから仕入れる事業者経理の控除割合を70%に直す。1者からの仕入れの上限1億円は、令和8年10月1日以後に開始する課税期間から(個人は令和9年分から)
基礎控除・給与所得控除の引上げ、扶養親族などの所得要件(62万円以下)令和8年分(令和8年12月の年末調整から)給与を支払う事業者、給与所得者年末調整を改正後の金額で行う。新たに扶養の要件を満たす親族がいる人から扶養控除等(異動)申告書を受け取る
防衛特別所得税の創設(復興特別所得税は1.1%に)令和9年1月1日以後(令和9年分の所得税から)個人、源泉徴収をする事業者税率の合計2.1%は変わらない。令和9年1月以後に支払う給与は、改正後の源泉徴収税額表で計算する
2割特例の終了と3割特例2割特例は個人なら令和8年分まで/3割特例は令和9年分・令和10年分インボイスの登録で課税事業者になった個人事業者令和9年分を3割特例・簡易課税・本則課税のどれで申告するか決める
青色申告特別控除の見直し令和9年分(令和10年に行う確定申告)から青色申告の個人事業主・不動産オーナー65万円・75万円の控除を受けるには、期限内のe-Taxによる申告が必要になる
特例承継計画・個人事業承継計画の提出期限の延長法人版は令和9年9月30日まで/個人版は令和10年9月30日まで事業承継税制の特例を使う予定の会社・個人事業者贈与・相続の期限(法人版は令和9年12月31日)は延びていない
中小法人の軽減税率15%令和9年3月31日までに開始する事業年度(今回の改正で延長なし)資本金1億円以下の法人など期限後の扱いは、今後の改正で確かめる

所得税:令和8年12月の年末調整で変わること

基礎控除・給与所得控除・扶養親族などの所得要件の改正は、原則として令和8年12月1日に施行され、令和8年分以後の所得税に適用されます。令和8年11月までの給与・公的年金等の源泉徴収事務は変わらず、給与は12月の年末調整で、改正後の金額により1年分の税額を計算し、それまでの源泉徴収税額と精算します。公的年金等(確定給付企業年金法にもとづく年金等を除きます)は、令和8年12月の年金支払時に支払者が精算します。公的年金等の受給者が、令和8年分の所得税で、この改正により新たに扶養親族などの要件を満たすこととなった親族について扶養控除などを受けるには、原則として確定申告が必要です(国税庁)。

基礎控除

合計所得金額令和8年分・令和9年分令和10年分以後
132万円以下104万円99万円
132万円超 489万円以下104万円62万円
489万円超 655万円以下67万円62万円
655万円超 2,350万円以下62万円62万円

本則の基礎控除は58万円から62万円に引き上げられ、そこに特例の加算(令和8年分・令和9年分は合計所得金額489万円以下で42万円、489万円超655万円以下で5万円。令和10年分以後は132万円以下で37万円)が上乗せされます。合計所得金額2,350万円超の基礎控除は改正されていません。

給与所得控除の最低保障額

給与所得控除の最低保障額は、65万円から、令和8年分・令和9年分は74万円、令和10年分以後は69万円になります。財務省の解説では、基礎控除と給与所得控除の合計額(所得税の負担開始水準)は178万円以上になったとされています。

上の表の令和10年分以後の基礎控除と、給与所得控除の最低保障額69万円は、いまの法律で定められている金額で、2年ごとに、全国消費者物価指数の変化率を踏まえて見直すことを基本とするとされています(国税庁「源泉所得税の改正のあらまし」)。

扶養親族などの所得要件

区分改正後(かっこ内は令和8年分・令和9年分で給与収入だけの場合)改正前
扶養親族・同一生計配偶者・ひとり親の生計を一にする子合計所得金額62万円以下(136万円以下)58万円以下(123万円以下)
特定親族62万円超123万円以下(136万円超197万円以下)58万円超123万円以下(123万円超188万円以下)
配偶者特別控除の対象となる配偶者62万円超133万円以下(136万円超207万円以下)58万円超133万円以下(123万円超201万5,999円以下)
勤労学生89万円以下(163万円以下)85万円以下(150万円以下)

ひとり親の生計を一にする子は、合計所得金額ではなく総所得金額等の合計額で判定します。扶養親族などの要件の改正は、令和8年分の源泉徴収事務では令和8年12月1日以後に支払う給与から適用されます。この改正で新たに扶養親族などの要件を満たす親族がいる人は、扶養控除等(異動)申告書の提出が必要です(国税庁「源泉所得税の改正のあらまし」)。申告書の確認点は年末調整の申告書はどう変わった?扶養控除等申告書の確認ポイントで整理しています。

通勤手当と食事の非課税限度額(令和8年4月から)

自動車などで通勤する人の通勤手当は、片道65km以上の区分の非課税限度額が引き上げられ、一定の駐車場等の料金を負担する人は月5,000円を上限に加算されます(令和8年4月1日以後に支払われるべき通勤手当)。食事の現物支給の非課税限度額は月額7,500円(改正前3,500円)、深夜勤務の夜食に代えて支給する金銭は1回650円以下(改正前300円以下)に引き上げられました(令和8年4月1日以後に支給する食事等)。

防衛特別所得税と復興特別所得税(令和9年分から)

令和9年分以後の所得税には、所得税額の1%の防衛特別所得税がかかります。同時に復興特別所得税の税率は2.1%から1.1%に下がり、課税期間は令和29年12月31日まで10年延長されました。税率の合計は2.1%で変わらないため、国税庁は、この部分の源泉徴収税額の計算方法に変更は生じないとしています。ただし、令和9年1月1日以後に支払う給与等は、基礎控除などの引上げにあわせて改正された源泉徴収税額表で計算します。

青色申告特別控除(令和9年分から)

帳簿と申告のしかた令和8年分まで令和9年分以後
正規の簿記で記帳し、期限内にe-Taxで申告し、優良な電子帳簿等の要件で保存65万円75万円
正規の簿記で記帳し、期限内にe-Taxで申告65万円65万円
正規の簿記で記帳し、期限内に書面で申告55万円(優良な電子帳簿等の要件を満たせば65万円)10万円(電子帳簿保存の有無を問わない)
簡易な簿記で記帳10万円10万円(前々年の事業所得または不動産所得の収入金額が1,000万円を超える事業者は対象外)

令和9年分からは、65万円・75万円の控除とも、確定申告書と貸借対照表・損益計算書等を提出期限までにe-Taxで送信することが要件になります(改正前の55万円の控除は、e-Taxを要件に加えて65万円になります)。10万円の控除から外れるのは、不動産所得または事業所得を生ずべき事業を営む人で、前々年のその所得の収入金額が1,000万円を超え、簡易な簿記で記帳している場合です(事業といえない規模の不動産の貸付けは対象外)。準備の進め方は青色申告特別控除が75万円へ|令和9年分からの見直しと今すべき準備で解説しています。

このほか、住宅ローン控除は適用期限が令和12年12月31日まで5年延長され、ひとり親控除は令和9年分から38万円(改正前35万円)に引き上げられます。

法人税:令和8年4月1日以後に始まる事業年度から

防衛特別法人税

防衛特別法人税は令和7年度改正(令和7年3月31日公布)で創設され、令和8年4月1日以後に開始する事業年度から適用が始まっています。各事業年度の所得に対する法人税が課される法人は、赤字で税額が0円の場合も含めて、防衛特別法人税の申告が必要です。税額は、所得税額控除など一定の税額控除を適用しないで計算した法人税額(基準法人税額)から年500万円を差し引いた金額の4%です。税額が0円でも申告書の提出が必要で、申告書は法人税・地方法人税と一体の様式ですが、別表一の防衛特別法人税の記載欄は別葉になっています(国税庁)。

3月決算の法人なら、令和8年4月1日から始まった事業年度(令和9年3月期)の確定申告で初めて申告します。法人税の中間申告書を出す法人が防衛特別法人税の中間申告書も出すのは、令和9年4月1日以後に開始する事業年度からです。中間申告の要否と期限は法人の中間申告は必要?いつまで?決算月別の期限と判定基準で整理しています。

中小法人の軽減税率

資本金1億円以下の法人など(大法人の100%子会社や、前3年の平均所得が15億円を超える法人などを除きます)の所得のうち、年800万円以下の部分の税率15%(所得が年10億円を超える事業年度は17%。本則は19%)は、令和9年3月31日までに開始する事業年度が対象です。令和8年度改正では、この期限は延長されていません。3月決算の法人なら、令和8年4月1日に始まる事業年度(令和9年3月期)までが対象で、その後の扱いは令和9年度税制改正の内容を確かめる必要があります。

少額減価償却資産の特例

青色申告をする中小企業者等が、取得価額10万円以上40万円未満(改正前30万円未満)の減価償却資産を取得して事業に使った場合、損金経理をして明細書を添付すれば、取得価額の全額をその事業年度の損金にできます。合計は年300万円までで、事業年度ではなく令和8年4月1日以後に取得したものから適用され、期限は令和11年3月31日まで3年延長されました。あわせて、対象となる法人の要件のうち常時使用する従業員の数が、400人以下(改正前500人以下)に引き下げられています。青色申告の個人事業主(中小事業者)も同じ内容で改正されています。購入の時期の考え方は決算前の設備投資は得か損か|減価償却と特例の判断基準で解説しています。

賃上げ促進税制

中小企業者等向けの措置(雇用者給与等支給額が前期より1.5%以上増えた場合に、増加額の15%を税額控除)は存続し、2.5%以上の増加による上乗せ(15%)と、子育て・女性活躍に関する認定による上乗せ(5%)も残ります。廃止されたのは、教育訓練費を増やした場合の上乗せ(10%)で、法人は令和8年4月1日以後に開始する事業年度から、個人事業主は令和9年分から適用されます。

中小企業者等向けの措置の期限は令和9年3月31日までに開始する事業年度で、財務省の解説では、期限の到来時に適用状況等を踏まえて見直しを検討するとされています。なお、大企業向けの措置は令和8年3月31日をもって廃止され、中堅企業向けの措置は適用期限(令和9年3月31日)をもって廃止されます。

消費税:インボイスの経過措置と、2割特例のあと

免税事業者などからの仕入れ(いわゆる8割控除)

課税仕入れを行った期間仕入税額のうち控除できる割合
令和5年10月1日〜令和8年9月30日80%
令和8年10月1日〜令和10年9月30日70%
令和10年10月1日〜令和12年9月30日50%
令和12年10月1日〜令和13年9月30日30%

改正前は令和8年10月から令和11年9月まで50%とされていましたが、段階的に縮める形に見直され、令和13年9月末で終わります。また、この経過措置を使える1の事業者からの課税仕入れの合計額(税込み)の上限が、その年(法人はその事業年度)で10億円から1億円に引き下げられました(令和8年10月1日以後に開始する課税期間から)。実務の対応はインボイス経過措置が70%に|10月以後の請求書・帳簿の確認点で解説しています。

2割特例の終了と、個人事業者の3割特例

インボイスの登録をきっかけに免税事業者から課税事業者になった事業者の2割特例(納税額を売上税額の2割にする特例)は、令和8年9月30日を含む課税期間までです。個人事業者なら令和8年分、3月決算の法人なら令和8年4月1日〜令和9年3月31日の課税期間が最後になります。

個人事業者に限り、令和9年分と令和10年分は、インボイスの登録をしていなければ免税事業者となる課税期間について、納税額を売上税額の3割にできます(3割特例。一定の課税期間を除きます)。事前の届出は不要で、確定申告書に適用を受ける旨を書きます。法人は3割特例の対象外のため、2割特例が終わったあとは簡易課税か本則課税で申告します。

2割特例や3割特例を使った課税期間の翌課税期間から簡易課税を選ぶ場合は、その翌課税期間の申告期限までに簡易課税制度選択届出書を出せば、その課税期間から簡易課税を使えます(令和8年10月1日以後に終了する課税期間に係る届出書から)。負担の比べ方は消費税の2割特例はいつまで?終了後の3割特例と簡易課税の届出で解説しています。

事業承継・贈与:期限が延びたものと、延びなかったもの

法人版事業承継税制(特例措置)の特例承継計画の提出期限は令和9年9月30日まで、個人版事業承継税制の個人事業承継計画の提出期限は令和10年9月30日まで延長されました(令和8年4月1日施行)。一方、特例の対象となる贈与・相続の期限(法人版は令和9年12月31日、個人版は令和10年12月31日)は延長されていません。期限後のあり方は、令和8年度与党税制改正大綱で、令和9年度税制改正において結論を得るとされています(財務省「令和8年度税制改正の解説」)。また、個人版事業承継税制は、令和9年分以後は65万円または75万円の青色申告特別控除を受ける青色申告書(期限内のe-Taxによる申告)が前提になります(すでに適用を受けている人には経過措置があります)。計画の準備は特例承継計画の提出期限は令和9年9月30日|残り1年で何をすべきかで整理しています。

また、直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置は、適用期限(令和8年3月31日)が延長されず、同日後の信託受益権等の取得等には適用されません。

税理士に相談したほうがよい場合

  • 従業員の家族に給与収入123万円超136万円以下の人がいて、令和8年分から扶養に入るかどうかを年末調整の前に確かめたい
  • 青色申告を書面で出していて、令和9年分から控除が10万円になるか、e-Taxや会計ソフトに切り替えるかを決めたい
  • 令和8年4月以後に30万円以上40万円未満の備品を買った、または決算までに買う予定がある
  • インボイスの登録をした個人事業者で、令和9年分を3割特例・簡易課税・本則課税のどれで申告するかを決めたい
  • 事業承継税制を使うかどうかを、特例承継計画の提出期限(令和9年9月30日)までに決めたい

反対に、早見表で当てはまる行が1〜2行で、給与ソフト・会計ソフトが改正に対応していれば、国税庁の資料で確かめれば足りることも多くあります。

税理士法人みらいでは、顧問先の決算・年末調整・確定申告の準備の中で、その期・その年分に関係する改正項目を確かめ、申告書と届出に反映します。給与計算・年末調整の事務もお受けしており、社会保険・労働保険の手続きはグループの社会保険労務士法人みらいが担当します。顧問の内容は税務・会計顧問、年末調整のご依頼は年末調整は誰に頼む?代行の範囲と料金、10月中に決めることをご覧いただき、ご相談はお問い合わせからどうぞ。

成立前のもの・今後の検討事項(2026年10月時点)

  • 飲食料品の消費税率の引下げ:令和8年9月15日に閣議決定された「飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱」で、令和9年4月1日から令和11年3月31日までの2年間、飲食料品の消費税率を1%(国・地方合計)に引き下げる改正案が示されています。この内容を盛り込んだ法律案は令和8年10月9日に国会へ提出され、10月19日時点では衆議院で審議中です。国税庁・財務省は、成立した場合の内容として説明資料を公表しています。成立して内容が確定するまでは、国税庁の「消費税率引下げ特設サイト」で最新の情報を確かめてください。
  • 高校生年代の扶養控除:令和8年度税制改正大綱では、令和9年分の所得税と令和10年度分の個人住民税は現行制度を維持し、見直しは引き続き検討するとされています。

まとめ

令和8年度税制改正は令和8年3月31日に成立し、項目ごとに施行日が分かれています。給与を支払う事業者は令和8年12月の年末調整と、4月から変わった通勤手当・食事の非課税限度額を、法人は令和8年4月1日以後に始まる事業年度の防衛特別法人税・少額減価償却資産・賃上げ促進税制を、個人事業主は令和9年分の青色申告特別控除と消費税の申告方法を確かめておくと、決算や申告の準備を進めやすくなります。

よくある質問(FAQ)

Q. 令和8年度税制改正は、もう成立していますか?

A. 成立しています。令和8年度税制改正の「所得税法等の一部を改正する法律」は令和8年3月31日に成立し、同日に公布されました。施行日は項目ごとに異なり、たとえば少額減価償却資産の40万円未満への引上げは令和8年4月1日以後の取得から、基礎控除の引上げは令和8年分の所得税(12月の年末調整)から、青色申告特別控除の見直しは令和9年分から適用されます。なお、防衛特別法人税は令和7年度改正で創設され、令和8年4月1日以後に開始する事業年度から適用が始まっています。

Q. 令和8年の年末調整では何が変わりますか?

A. 改正後の基礎控除(合計所得金額489万円以下なら104万円など)と給与所得控除の最低保障額(74万円)で1年分の税額を計算し、精算します。扶養親族などの所得要件は合計所得金額62万円以下(給与収入だけなら136万円以下)になり、新たに要件を満たす親族がいる人は扶養控除等(異動)申告書の提出が必要です。令和8年11月までの毎月の源泉徴収は変わりません。

Q. 個人事業主の消費税は、2割特例が終わったあとどうなりますか?

A. 2割特例は、個人事業者の場合は令和8年分までです。令和9年分と令和10年分は、インボイスの登録をしていなければ免税事業者となる個人事業者について、納税額を売上税額の3割にできる3割特例があります。事前の届出は不要で、確定申告書に適用を受ける旨を書きます。簡易課税や本則課税と比べて申告方法を選びます。法人は3割特例の対象外です。

Q. 中小企業の法人税で、令和8年4月以後に始まる事業年度から変わることは何ですか?

A. 令和7年度改正で創設された防衛特別法人税の申告が始まり、基準法人税額から年500万円を差し引いた金額の4%を納めます(税額が0円でも申告が必要です)。令和8年度改正では、青色申告の中小企業者等が全額を損金にできる少額減価償却資産が40万円未満になり(事業年度ではなく、令和8年4月1日以後の取得かどうかで判定します)、賃上げ促進税制の教育訓練費に係る上乗せが廃止されました。年800万円以下の所得に対する軽減税率15%は、令和9年3月31日までに開始する事業年度が対象です。

参考にした一次情報(出典)

  • 財務省「令和8年度税制改正の解説」のうち「令和8年度税制改正について」「防衛特別所得税の創設等」「租税特別措置法等(所得税関係)の改正」「租税特別措置法等(法人税関係)の改正」「租税特別措置法等(相続税・贈与税関係)の改正」「消費税法等の改正」
  • 国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」「源泉所得税の改正のあらまし(令和8年4月)」
  • 国税庁「防衛特別法人税が創設されました(令和7年5月、令和8年6月改訂)」、e-Tax「防衛特別法人税の創設に関するご案内・留意事項について」
  • 国税庁 タックスアンサー No.5759「法人税の税率」
  • 国税庁「消費税率引下げ特設サイト」、リーフレット「飲食料品に係る2年間の消費税率引下げについて(令和8年9月)」
  • 内閣官房「飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱」(令和8年9月15日閣議決定)
  • 衆議院「議案審議経過情報」「第222回国会 議案の一覧」、参議院「議案情報」(第222回国会 閣法第1号「租税及び社会保険料による負担の軽減のための飲食料品に係る消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の支給に関する法律案」)
  • e-Gov法令検索(租税特別措置法第28条の2・第42条の3の2・第67条の5)

実務の現場から:当事務所には、改正内容が自社にどう影響するかというご相談が毎年多く寄せられます。改正は適用時期が分かれることが多いため、施行日の確認をおすすめしています。

ご注意(免責事項):本記事は2026年10月時点の法令および公的機関の公表資料にもとづく一般的な解説です。税制・社会保険制度は改正されることがあり、同じ制度でも個別の事情によって取扱いが変わります。実際のご判断にあたっては、最新の公表内容をご確認いただくか、税理士など専門家にご相談ください。本記事の情報にもとづく判断により生じた損害について、当事務所は責任を負いかねます。

税理士法人みらい(税理士法人番号 第1218号)/〒202-0002 東京都西東京市ひばりが丘北3-4-1 みらいビル2F/TEL 042-422-7440/初回相談無料/ISO9001認証取得・書面添付制度対応

この記事の執筆者

税理士法人みらい(東京都西東京市ひばりが丘)。昭和58年開業、平成18年に税理士法人として設立。ISO9001認証取得。元国税局OBを含む税理士4名が在籍し、税務・会計から給与計算までを担当しています。社会保険・労働保険の手続きはグループの社会保険労務士法人みらい、許認可は行政書士法人みらいが担当し、窓口をまとめてご相談いただけます。

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