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「孫子」に想うこと

 2月24日に東証の株価が、バブル崩壊後の最安値を付けました。経済評論家は、百年に一度の不況で今後数年は、景気が反転しないだろうといっております。
リーマンブラザーズの破綻後、特に年明けからの景気の悪さは閉口するところで、景況感の悪化が一段と深まったのではないでしょうか。
私たちが顧問をさせていただいているお客様は中小企業がほとんどであり、バブル崩壊後は指標通りの景気の恩恵を受けられずにいた気がします。この世界同時不況で、私達を取り巻く環境は確実に悪化しています。混迷深まる時代への突入です。
しかし、この状況下で某アパレル企業は増収増益を更新したそうです。どのような状況下でも人が経済活動を営んでいる限り必ずチャンスはあり、それに気づくか気づかないかの違いで選別がされるのでしょう。
「孫子」の中に、”敵を知り己を知れば百戦殆うからず。”という有名なくだりがあります。
「孫子」は中国春秋時代の思想家孫武の作とされる兵法書ですが、この言葉は何時、どの環境でも当てはまるような気がします。
この言葉の中で、いつも奥が深く、難しく思うのが”己を知れば”の部分です。
自分のことは、自分が一番よく知っていると思うのは当然だと皆考えるでしょう。しかし、人は集団の中で生活しているわけで、自分の自分に対する評価と他人の自分に対する評価は、総じて一致しないことが多いのではないでしょうか。
己を知るとは、自分で自分を見直すことと、他人の自分に対する見方を比較し、違いをよく把握することではないかと思います。
個人だけでなく、会社も同様だと思います。自分たちの会社をよく理解する。この時期に、自分自身や自分たちの会社を足下から見直すこともよいのではないでしょうか。
“敵を知り己を知れば百戦殆うからず。”は、己を知ることから始まるのでは。

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稲生義裕
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