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みらい通信「里山」

 今年は人の住む場所でクマの悪さが目立っています。福井ではデイケア施設の看護士にかみつき、山形の中学校では職員に体当たりするなど屋内に入り込んでの悪さのほか、富山では海岸にまで出てきて釣りをしている男性を背後から襲いました。いずれもツキノワグマですが、北海道の斜里町ではヒグマ 2頭が昼間市街地に現れ、悠然と車が往来する道路を歩いている写真が報道されていました。人の被害は100人以上が負傷し(前年同期比約 1.6倍) 、 4人が死亡しています。クマはこれまでに約2,400頭が捕獲され(前年同期比約 1.4倍) 、そのうち 2,000頭以上が射殺されました。クマの正確な生態数は把握されていませんが、ツキノワグマだけでも1万3,000頭から3万頭と推測されています。
 ヒグマもツキノワグマも森の生態系を引き締める立役者でありますが、本来小心で好んで人間の前に姿を現しているわけではありません。猛暑によるエサ不足、ミズナラやブナのドングリの不作が直接の原因と専門家はいいます。もう一つの原因は里山の荒廃が挙げられています。人と生きものが共生する里山、日本の原風景でもあり里山は生命の宝庫でもあります。人間が暮らしのために里山の木を切るなど手を加えることによって、日光が根元に届き樹木が成長して生きものに恵みをもたらし、さまざまな動植物がすむ環境が作られてきました。人々は動物との境に生きもののために実のなる木を植えて、その内側で畑を耕作してきました。動物たちはそこで食べ物を食べて山へ帰っていくというように自然の中でのすみ分けができていました。
 ある大手住宅メーカーは、10年程前から「5本の樹」計画を実行してきており、世界各国からも注目を集めているといわれています。日本の里山を手本にして新しい住宅地に雑木林につながる田畑や小川、池などの自然を作りだそうというものです。 5本の木は「3本は鳥のため、 2本は蝶など虫のため」に、その地域の気候風土に合った在来種の樹木を植えることとされています。生態系や生物多様性がかつてない速度で失われ続けている中で、この住宅メーカーでは生物多様性保全に貢献することと企業活動を両立させる方策として「5本の樹」事業を推進しています。
 里山は、かつて人々が薪やキノコ、野草を採る場所であり手入れが行き届いていましたが、過疎化とともに人と動物を隔てる緩衝地帯の役目を果たせなくなっています。里山の崩壊です。クマやイノシシ、シカなどがこれほど頻繁に人里に出没するようになったのは、気候の問題だけではなく人と動物とのバランスが崩れてしまった結果といえます。ある人は「・・・景気の回復も必要だが、いま日本の政治にとって一番大切なテーマは失われた風景の回復である」ともいいます。この「風景」とは、里山の風景だと私は思うのです。

税理士法人みらい 代表社員

税理士  松尾 正

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