家相建築設計事務所様 連載(24)~家相の流儀・流派~(H25.7.31)

こんにちは、佐藤秀海です。
 
今回は移動方位と引越しについて解説します。
 
お金も手間もかかる引っ越しは大変ですね。それでも、引っ越し魔と自他ともに認める人もいて、次から次へと引っ越しを繰り返す人もいます。環境が大きく変わる引っ越しは、大変ですけど新天地への期待も大きく、魅力的なのかもしれません。
 
家相学上では、引越しは魂の移動と考えます。家具など物の移動ではありません。
 
方位を気にして引っ越し日を決め、その日に家具など持ち込めばよいと思っている人も多いのですが、これは違います。引っ越しは物の移動ではありません。人間が食事をしたり寝泊りすること、つまり、生活を始める最初の日が、正しい引っ越し日なのです。
 
その理由は、人間の魂が少しずつ移動するからです。
 
人間の魂は、その人が生活する場所、つまり、寝る場所に宿ります。そのため、引っ越したからと言ってすぐに新しい場所に移動はせず、90日から120日程度の時をかけ、少しずつ移動すると考えられているのです。つまり、引っ越したばかりの人は、以前に住んでいた土地に魂のほとんどが残っている不安定な状態ということですね。
引っ越したばかりで友人と飲みに行き、泥酔して前に住んでいた土地にふらふらと帰ってしまうのは、まだ引っ越した先に自分の魂が移りきっていないからかもしれません。
魂のことは置いといても、新生活に慣れるには、しばらく時がかかりますね。
 
引越しを魂の移動として考えるからこそ、移動方位が大切なのです。
 
一番気をつけなくてはいけないのは、その年の五黄殺や暗剣殺の方位に移動すること。さらには、月度の五黄殺と暗剣殺も避けてほしいですね。最悪なのは、年度と月度の両方が五黄殺と暗剣殺に重なった時期の引っ越しです。事故や病気など、いろんなアクシデントが起こります。
 
その他、気学というもっとも一般的な運命学では、自分の九星方位に引っ越す本命殺、この本命殺と正対する方位に引っ越す本命的殺、その年ごとによって決まる歳殺などの凶方位がありますが、これだけあると、すべての凶方位を家族全員で除けるのは現実的ではありません。もっとも危険と考えられている五黄殺と暗剣殺のみを考慮して、最悪を避けることを目指してください。
ちなみに今年は、五黄が中宮する9年に一度の年に当たり、年度の五黄殺と暗剣殺はありません。ですので、今年引っ越しする人は、月度の移動方位のみを観ればよいので、ラッキーですね。
 
もともと環境が大きく変わる引っ越しは、方位の吉凶に関係なく大きなストレスがかかります。魂が完全に移動するまでの間は、とにかく無理をしてはいけません。旅行なども避けて、早寝早起き、暴飲暴食はせずに品行方正で過ごし、無事に乗り切ってほしいと思います。