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ウナギの食文化(H26.6.30)

 この時季になると再三にわたりウナギをテーマにすることをお許しください。私たち日本人の食文化に定着しているウナギ、確認されているだけで世界に19種類あり、世界のウナギの 7割以上が日本人の胃袋に収まっています。ウナギと日本人の付き合いは古く、東京の大森貝塚など縄文遺跡からウナギの骨が出土しており、我が国最古の和歌集、万葉集にも詠まれて生活に根づいてきました。万葉歌人の一人である大伴家持 (718 ~785 年) は、「石麻呂 (いわまろ) に吾物申す夏痩に良しといふ物ぞ鰻取り食 (め) せ」 (万葉集、巻16) とこのころ既に夏やせに効くと詠んでいます。
 ウナギは稚魚のシラスウナギを川で捕獲して育てる養殖ウナギが99%以上を占めていますが、近年シラスウナギが年々不漁となってきております。半世紀前には 200トン以上の漁獲量があったものが、最近数年は年 3~ 6トンという低水準が続き昨年は更に激減してウナギの大幅な値上がりで、あのかば焼きの味が縁遠くなってしまいました。この春は漁獲量が急激に回復し、取引価格が下落傾向にあるという朗報がもたらされ、ウナギが再び庶民の身近な食べ物となることが期待されていました。
 こうした時、世界の科学者などで組織する国際自然保護連合 (IUCN)が 6月12日に絶滅の恐れがある野生生物を指定する最新版「レッドリスト」にニホンウナギを加えたと発表しました。IUCNはニホンウナギを「絶滅危惧1B類」、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いとし、危険度 3区分のうち 2番目に指定しました。IUCNのレッドリストは最も権威ある評価資料とされており、指定の理由として生息地が減少したことや過剰な捕獲などが挙げられています。レッドリストに指定されても法的な拘束力はなくすぐに捕獲禁止や売買規制とはなりませんが、野生生物の国際取引を規制するワシントン条約がIUCNの指定を保護対策の重要な参考としています。 2年後の平成28(2016)年に開催されるワシントン条約の会合でニホンウナギが保護対象となると輸出入などの商取引が規制されることにもなります。
 独立行政法人「水産総合研究センター」は平成22(2010)年ウナギの完全養殖に成功しましたが、コスト面などから課題が多く商業的に実現するメドはたっていないのが現状のようです。そこで水産庁では、この春から民間企業数社と同センターが組んで稚魚の大量生産システムの実証実験を始めており、 3年後をメドにウナギの養殖業者などに技術を提供していきたいと考えているそうです。また水産庁では資源保護のために養殖量に上限を設ける検討に入り、養殖に必要なシラスウナギの乱獲に歯止めをかけ日本が自主的に資源保護に取り組むことによって、ワシントン条約での国際的な取引規制の導入を避ける狙いがあるといいます。ウナギを食べる日本の食文化はどうなるのか、決定打はやはり官民一体となってウナギを卵からの完全養殖を軌道に乗せることが、市場に安定的に供給できる近道であると思うのです。

税理士法人みらい 代表社員
税理士 松 尾  正

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