家相建築設計事務所様 連載(55)~家相の流儀・流派 ~

皆様こんにちは、佐藤秀海です。
 
今回も拙著「よくわかる家相と間取り」(エクスナレッジ)の中から、皆さんに参考にしてほしい部分を紹介いたします。
 
地盤もチェックしよう
 
田んぼや沼地だった土地には水がたまりやすい
 
 土地は家を建てる土台でもあります。このため、地盤がしっかりしているのかどうかも重要なポイント。今は更地になっていても、その土地が、以前、どのように使われていたかによっては、地盤の強さに問題もある可能性があります。その土地について知るためには、まず、現場に赴き、近所に住んでいる人に聞いてみることも大切です。
 
 たとえば、もともと田んぼや沼地だった土地は、水がたまりやすく、周囲より低い場所にあることを意味します。「○○田」「○○谷」「○○沼」という地名がついている所は、その可能性があるので、しっかりと調べてください。
 
 他にも、池や沼などを埋め立てて造成した土地や、地下に水系がある土地、盛り土を行ったことがある土地にも気をつけたほうが良いでしょう。池や沼を造成して埋め立てた土地は、もとから地盤が弱いため、建物の不同沈下などが懸念されます。
 
 このため、基礎も軟弱地盤に対応した設計にされているのが一般的。このような対策がなされていなければ、安全性に問題が出てしまいます。また、地下に水系がある土地は、住んでいる間に水の流れが地盤に影響することもあるなど、調べなければわからない地盤の要素はたくさんあります。家を建てる前には必ず地盤調査を行い、地盤の強度などを確認するように心がけましょう。
 
地盤対策だけでは、吉相の家はできない
 
 軟弱な地盤に対策をしていたとしても、家相上まったく無難とは言い切れません。もともと池や沼、田んぼであった土地を造成した土地は、畑のように豊かな土が少ない土地といえるからです。このようなマイナスの土地では、土地のエネルギーを十分に取り入れることができず、人が暮らすことに適さない土地だといえます。
 
 田んぼを造成する場合には、まず、ヘドロのような汚泥を取り除いてください。それから良質な山土などでしっかりと埋め戻します。汚泥を残したままで埋め戻してはだめです。取り除いてから埋め戻さなければ、土地のエネルギーが上がりません。汚泥を取り除く量は、田んぼの状況よっても違いますが、やはり、長年、田んぼだった土地は汚泥の量も多く、取り除くのに手間がかかります。
 
地盤に恵まれた土地選びは、とても大切です。家相の知恵をしっかりと活用して、吉相の土地を選んでほしいと思います。
 
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