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代表者ブログ「ウナギの完全養殖 余話」(2017年7月3日)

 前回の拙稿「ウナギの完全養殖」に当たり、ニホンウナギについての資料を集め参考としました。知らなかったことなど貴重な知識を得ましたが、すべてを織り込むことはできませんでしたので、こぼれ話的に書き抜いてみました。 
 
 【1「う」】ウナギ料理店の看板に書かれている「う」、この1字でウナギを意味します。映画やテレビなどで見る江戸時代の店のセットに「う」とだけ書いてあることがありますが、最近は「う」という大きく書かれたのぼり旗の下に小さく「なぎ」と書いてあったりします。地方にいくと「う」だけの看板を見かけるといいますが、いずれ消えていく表記かも知れません。 

 【2 生態の謎】古代ギリシャの哲学者で科学の基礎を作ったアリストテレスは、「ウナギは泥から生まれる」と言ったそうです。日本の川を下ったニホンウナギはマリアナ海で産卵し稚魚(シラスウナギ)となって戻ってきますが、生態の謎の解明に多くの研究者たちが取り組んでいます。世界的なウナギ研究の権威である日本大学の塚本勝巳教授たちは、平成21(2009)年産卵場所とにらんだマリアナの海で、ウナギの卵をはじめて採取することに成功しました。これはサハラ砂漠で落としたビーズ玉を見つけるくらいの偉業であると世界を驚かしたものです。 

 【3 背開き・腹開き】ウナギのかば焼きは、関東では背開き関西では腹開きですが、腹開きは武士の切腹につながるから嫌ったのが理由と言われていました。関東のかば焼きは、一度蒸してからタレをつけて焼くため4本の串を刺すには、背中から開いた方が端の身が厚くて都合がよいからです。武士の切腹云々というのは後からついた話のようで、調理上の便宜からというのが本当だといいます。

 【4 ワンコイン「うな丼」】ウナギが安価な食材として大量に消費されるようになったのは、本格的な養殖技術が定着した昭和50年代の半ばごろ以降のことです。その後中国などからの輸入も増え、外食チェーンなどで500円以下の「うな丼」や100円ショップで売られていたかば焼きもあったといいます。近年ウナギに安値を求める時代は終わり、以前のように特別の日のごちそうという高級食材に回帰しています。

 【5 ウナギを食べない地域】魚食文化の国日本で、食べたいお魚ランキングの第1位はマグロをわずかな差で押さえてウナギとなっています。ところが、東京都日野市の多摩川沿いにウナギを食べない地域があります。いつの時代かは不明ですが、「大雨で多摩川の堤防が崩れそうになったとき、亀裂にたくさんのウナギが群がり集落を守ってくれた」という言い伝えがあり、ウナギを食べては恐れ多いという訳です。この地域の小学校の給食の献立にはウナギが食材として使われてないそうです。

税理士法人みらい 代表社員
税理士 松 尾  正

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