家相建築設計事務所様 連載⑭~家相の流儀・流派~(H24.9.27)


 こんにちは、佐藤秀海です。
 
 今回はキッチンについて説明します。
 
 玄関を家の顔とするなら、キッチンはまさに生活動線の中心、女性が家づくりの中で最もこだわる場所とも言えます。
家相学上でも、キッチンはとても大切で、扱いを間違えてしまうと精神的にも肉体的にもトラブルか起きてしまいます。特にガスレンジなど火気の方位は重要で、頭痛・イライラ程度で収まればよいのですが、悪くすると情緒不安定から精神的な病にまで至るケースもあるので要注意。私がお受けする相談例でも、キッチンに関する相談はとても多いですね。
 
 キッチンの家相のポイントは何と言ってもガスレンジなどの火気の方位です。この火気を北東の表鬼門方位、南西の裏鬼門方位、家族の十二支方位、北の子方位、北西の乾方位、東南の巽方位に設置してはいけません。また、家の中心から半径2m以内の中央部分も避けてください。
以前の家相では、シンクの方位も火気と同じように重視していましだが、現在ではほとんど気にならなくなりました。自宅で魚をおろしたり、泥付き野菜の下ごしらえなどもしなくなったのが主な理由です。もちろん、シンクの性能も上がり、常に清潔に保てることも大きいですね。ですから、もし、シンクの掃除もしないずぼらな主婦の家ということであれば、当然、凶相です。とにかく、水まわりは清潔に保つことが一番です。
気にならなくなったシンクの扱いについても、雑排水などの配管経路には要注意。とにかく、最短距離で建物の外に出してください。特に対面キッチンでは、どうしてもシンクの配管が床下を通るので、チェックが必要です。
 
 火気に話を戻しますが、今まで何度か「IHヒータは火気として扱うのか」との質問をお受けしました。確かに炎は出ませんが、IHヒータも火気として扱います。調理に際して空気を汚すのが主な理由ですが、ガスレンジに比べて危険度は低くなる利点があります。電磁波などの問題もあるので、やっぱり方位には注意が必要とお考えください。
 
 キッチンに対する悩みで多いのが、「暗いので何とかしたい」という問題です。特に都市部に住んでいる人は敷地に余裕もなく、家全体の採光も十分とは言えません。採光の条件が悪ければ、日当たりのよい2階にキッチンを提案することもあります。昔ながらの家相家さんには「2階の台所は凶相」と言われるケースもあるようですが、気にすることはありません。トップライトを使って天井からの採光を確保するプランもおすすめです。キッチンが暗ければ、一家の太陽であってほしい女性が暗くなるのは当たり前。家庭の安泰を望む男性は、家相とともに日当たりや使い勝手に十分考慮して、奥さんに家事を楽しんでもらってください。これが家庭円満の秘訣です。
 
 勝手口の方位にも、使い方によっては注意が必要です。内玄関のように使う場合には、来客用の外玄関と同じように方位を考慮しなければなりません。ただし、ごみ出し程度に使う勝手口では気にすることはありません。同じ勝手口でも、用途が違えば扱いも違います。
 
 明るくて使いやすいキッチンは家づくりの基本です。参考にしてください。