今年の初め日本列島は南からの暖かい空気が流れこんだ影響で、各地で3~4月並みのぽかぽか陽気でしたが、1月中旬になると平年並みに冬型の気圧配置となって1月18日には東京都心でも6センチの積雪となる大雪(?)となり、雪に弱い首都圏を今年も実証したところです。とはいえ2月4日は立春、3月5日は啓蟄であり、日差しは日ごと輝きを増してまいります。
こうして春を待つうちに平成27(2015)年分の所得税と個人事業者の消費税・地方消費税の確定申告の時期を迎えました。私ども税理士は、公共的使命として納税者であるお客様との相互理解・信頼関係の下に、「納税義務の適正な実現」を図ることとされております。この使命を達成するため「税理士法人みらい」は、お客様の正しい申告と納税のために万全の体制で臨んでまいります。お客様からは例年どおり申告のための関係資料を早めに提供していただいており、御理解と御協力に心から感謝しているところであります。
先般警察庁は、平成27(2015)年に警察が把握した刑法犯の認知件数が109万9千件余で戦後最少であったと発表しました。とはいえ高齢者等を狙った「特殊詐欺」は、根絶にはほど遠い状況にあります。昨年の特殊詐欺の件数は前年同期より2.7%増加し、被害額は423億円(前年比84.3%)にものぼり依然として高い水準のままにあります。確定申告期である、この時期、国税局や税務職員を名乗る者からの不審な電話が多発します。還付金を受け取るためにATMの操作を求めてきたり、納税のために金融機関の口座を指定して振込みを求める手口の詐欺です。税務職員が還付金を受け取るためにATMの操作を求めたり、納税のために金融機関などの口座を指定して振込みを求めることは絶対にありません。税務職員を装った者からの不審な電話があった場合、決して即答しないで所属や氏名などを確認し、必ず所属するという税務署に問い合わせるとかして、被害に絶対遭わないよう十分注意してください。
なお、この時期の各税の納付期限について、次のとおりとなっていることを念のためお知らせいたします。振替納税を利用している方は、確実に振替納付ができるよう振替日の前日までに預貯金残高の確認をお願いいたします。残高不足等により引き落としができなかった場合は、さかのぼって納付期限の翌日から納付日まで延滞税がかかります。また振替納税は、申告期限までに申告書を提出した場合に限り利用できます。
(窓口で納付する場合) (振替納税を利用している場合)
① 所得税 平成28年3月15日 (火) 平成28年4月20日 (水) が振替日
② 消費税 平成28年3月31日 (木) 平成28年4月25日 (月) が振替日
③ 贈与税 平成28年3月15日 (火) (振替納税は利用できません。)
税理士 松 尾 正