総務省は、平成27(2015)年国勢調査の確定結果を去る9月26日に公表しました。それによると、平成27(2015)年10月1日の時点で外国人を含む総人口は1億2709万4745人となり、平成22(2010)年の前回調査から約96万人減少し、国勢調査としては大正9(1920)年の調査開始以来初めて減少に転じています。総人口のうち男性は6184万1738人、女性は6525万3007人となっています。日本人に限ってみますと、人口は1億2428万人と107万人減少し、前回調査で初の減少に転じてから2回連続となっています。出生数が死亡数を下回る自然減が原因となり、日本が本格的な人口減少時代に入ったことが明らかとなっています。また75歳以上の人口は、昭和60(1985)年の時点では471万人だったのが30年間で3.4倍に増加し、同期間で14歳以下の人口割合は12.6%と4割減となっており、少子高齢化は歯止めがかかっていない状況です。
9月19日の「敬老の日〕に合わせて65歳以上の高齢者人口が、同じく総務省から推計値が発表されました。日本の総人口に占める65歳以上の高齢者は、3461万人で全体の27.3%にのぼり、前年から73万人、0.6ポイント増え過去最高を記録しました。国立社会保障・人口問題研究所のこれまでの推計では、65歳以上の高齢者が人口の3割を超えるのは8年後の平成36(2024)年とされていますが、女性の65歳以上の割合は今年で初めて3割を超えています。
同じ時期に厚生労働省では、住民基本台帳に基づき、100歳以上となる高齢者数を調査していますが、9月1日現在で100歳以上の高齢者は全国で6万5692人(うち女性5万7525人)いることを公表しました。前年から4124人増え、46年連続の増加となっています。政府は長寿のお祝いとして100歳となる人に銀盃を贈呈してきましたが、この銀盃を最初に贈呈した昭和38(1963)年には100歳以上の人は日本全国で153人しかいなかったというのですから隔世の感があります。厚労省は「医療技術の進歩と高齢者の健康への意識の高まりなどが影響していると考えられる」と分析しています。
国内での最高齢は鹿児島県の田島ナビさんの116歳で、男性では東京都の吉田正光さん112歳でした。米国アルバート・アインシュタイン医科大学の研究グループによると、「世界最高齢の人が125歳を超える確率は1万分の1未満であり、人間の寿命は125歳が限界である」と結論付けています。
税理士法人みらい 代表社員
税理士 松 尾 正