家相建築設計事務所様 連載(140)~家相の流儀・流派 ~

賃貸物件の運気を上げる

家相建築のすすめ

第4回 家相と自然の摂理の関係

 

今回も賃貸物件の家相について説明したいと思います。家相建築の知恵を活用して、実りあるアパート経営を目指してください。

 

前回までは、賃貸住宅の運気を上げるポイントについて説明してきました。今回は、そもそも家相のはじまりは? 家相の影響はどうして起きるのか? についてお話ししたいと思います。

 

家相の起源に関しては諸説ありますが、一般的には4000年ほど前に中国で発祥し、その後、日本で発展したとされています。すべての運命学の基本ともいわれる陰陽五行説にのっとり、人が持つそれぞれの特性と環境が織りなす要素よって、その家に住む住人の運勢を読み解く学問だと言えるかもしれません。

人は環境によって暮らしが変わります。生活の基礎は衣食住にあるので、どんなものを食べて、何を身にまとい、どこに住むかによって人の人生は変化します。また、私たちは目に見えない様々なエネルギーにも影響を受けています。目に見えないといっても、おかしな心霊現象のことを指しているわけではありません。私たちが地に足をつけて歩くことができるのは、重力があるからです。地球そのものも、時速1700㎞で自転し、時速11万㎞という猛烈なスピードで太陽の周りを公転しています。とわいえ、体感できないのでにわかに信じられないかもしれません。しかし、月や太陽の引力の影響で起こる潮の満ち引きは、とてつもなく大きなエネルギーが働いていることを教えてくれています。また、太陽の光はこの世の中で一番大切なエネルギーですから、その影響の大きさは皆さんも実感されていると思います。さらに、大地のエネルギーがなければ、作物の恩恵を受けることもできませんね。

 

家相の良い家とは、太陽と大地のエネルギーの恩恵を多く受けた家です。そのためには、北東の表鬼門や南西の裏鬼門に玄関などの出入り口を設けることは避けましょう。ここに出入り口を設けてしまうと、良いエネルギーを取り込むことができずに、悪い気が充満してしまう恐れがあるからです。もしくは、家の中に悪い気がこもるため、外から良い気が入らない状態といってもいいかもしれません。

太陽は東から登って西へ沈みます。水は高いところから低いところへ流れるのは自然の摂理ですね。その自然の摂理にのっとり、たくさんの恩恵を受けるために、家相の決まりごとはあるのです。

家を建てるときは、一般的にはその家に住む人の希望によって間取りが決まります。もちろん、建築基準法などの法令の制約を受けるのは当たり前ですが、先ずはどんな家に住みたいのか、という人の思いが出発点になり、そこから広げていくことになります。

家相はその考えとは逆で、自然の摂理が一番にあるため、宇宙→地球→日本→建築する土地へと落とし込んでいくようなイメージになります。人の思いも大切ですが、最初ではなく、それは最後になるのです。

住む人の希望でだけを優先すれば、家相が悪くなります。また、家相を良くしただけでは、住む人の希望はかないません。私のすすめる家相建築では、家相の考え方と建築の知識を併せて、どちらかに偏らずに最良のバランスで家づくりを行います。次回からは、その家相建築における重要ポイントを詳しく説明するので、どうぞ、ご期待ください。

 

家相建築設計事務所 代表 佐藤秀海