家相建築設計事務所様 連載(146)~家相の流儀・流派~

賃貸物件の運気を上げる
家相建築のすすめ
第10回 健康に影響する水まわりと火気設備の方位

今回も賃貸物件の家相について説明したいと思います。家相建築の知恵を活用して、実りあるアパート経営を目指してください。

家相による影響の表れ方はさまざまです。病院へ行くほどではなくても、体がだるくてやる気が出ない状態になったり、生死を左右する大病の原因になったりすることもあります。そのため、家相の影響かどうかの判断は大変難しいと思います。また、家相は、進化する学問なので、生活様式や設備機器の進化によっても、考え方が変化します。このことから、昔ながらの家相と最新の家相では、水まわりと火気設備の扱い方が大きく変化してきました。

水まわりを配置するにあたり危険な方位は、家の中心から観て北東の表鬼門と南西の裏鬼門、その家の家族の十二支方位、北西の乾と東南の巽方位です。家相でいう水まわりとは、室内ではトイレと浴槽、室外では汚水管と浄化槽を指します。ただし、汲み取り式から水洗式のトイレに変わり衛生面が向上したことや、入浴スタイルの変化などから、トイレと浴槽の凶相の影響は少なくなって、危険度も下がりました。また、昔はキッチンの流し台も水まわりの一つでしたが、今は不浄物として扱いません。ご家庭で生魚や泥付き野菜を調理することが激減し、汚れ方が昔とは違ってきたためです。呼び方もシンクといわれるようになってからは安全です。

その一方、ガスコンロなどの火気設備の危険度は相変わらず高く、その影響から健康被害を被っている人はまだ大勢います。特に頭痛やめまいなど、首から上の部分に症状が出ることが多いです。また、免疫力が落ちるのか感染症にもかかりやすくなるようです。ガスコンロは、水まわりで危険な方位と同じ方位を避けてください。室外に設置されるガス給湯器なども避けることで、さらに安全にすることが可能です。

また、戸建て住宅の家相にはもう一つ、ポイントがあります。それは、トイレの汚水管の配管経路です。トイレの汚水管は最短距離で建物から外に出すこと。そして、門扉と玄関の間を横切らせるように配管してはいけません。これも、とても大切なポイントです。

先に述べたように、水まわり全般の危険度は下がっていますが、完全になくなったわけではないので、しっかりと注意してほしいと思います。

家相建築設計事務所 代表 佐藤秀海