宇宙の家族<H20.6.30 更新>
太陽が生まれたのは今から46億年前で、現在盛んに核融合を繰り返し最盛期にあるといわれています。太陽系には、水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星という 9つの惑星があり、試験前には「すいきんちかもくどてんかいめい」と暗記したものです。ところが一昨年に冥王星は惑星にあらずということになり、 現在では 8つの惑星となってしまいました。最近になって太陽系のさいはてに未知の惑星があり、地球とほぼ同じ大きさで約千年をかけて公転しているという報道がありましたが、姿形が確認されていない理論上の存在であり、これで惑星が 9つに戻ったということにはならないそうです。
さて、 6月のはじめスペースシャトル「ディスカバリー」に日本人宇宙飛行士星出彰彦さんが乗り込み、地上 400㎞を回る国際宇宙ステーションに到着しました。そこに星出さんの手によって、大型バス位の大きさの日本初の宇宙実験棟「きぼう」が設置されました。今後はこの中で日本の宇宙飛行士たちが、宇宙という特殊な環境の下で、「イネの成長と重力の関係」などといった動植物や物質に関する実験・研究が行われることになります。「きぼう」には 2つの窓があり、無限の宇宙空間や地球の美しさを堪能しながらの活動には、素人の私たちにも限りなく夢が広がります。
茨城県つくば市にある筑波宇宙センターでは、24時間態勢で「きぼう」のトラブルなどを監視しているそうですが、国際宇宙ステーションでは今年の 3月以降「水回り」 のトラブルがしばしば発生しているとの発表がありました。宇宙飛行士土井隆雄さんによれば、「国際宇宙ステーションでは水を使ったいろいろな装置があり、水回りが難しいのは普通の家と同じ」と聞いて、少し宇宙が身近になったように感じます。
宇宙の水といえば、アメリカ航空宇宙局(NASA)の火星探査機「フェニックス」が火星に到達し、撮影した写真を分析したところ、火星の地表近くに氷があることが確認されたとの報道がありました。写真入りで新聞にも掲載されていましたが、最初の写真と 3日後の写真を比べてみますと、白っぽく光る塊が蒸発して消えたとみられ、氷=水の存在が明らかになったということです。
人類がゴリラと分かれて進化をはじめたのは千二百万年前、人類の宇宙研究は未だ巨象の鼻先、尾の先に触れた程度でしょう。銀河系だけでも太陽のような恒星が二千億もあり、そうした銀河が宇宙には一千億あるそうです。この夏は天空をのぞみ、物理学の寺田寅彦にならって「懐手(ふところで) して宇宙見物」をして、ひととき無限感にひたってみるのはいかがでしょうか。
税理士法人みらい
代表社員税理士 松尾 正