家相建築設計事務所様 連載(76)~家相の流儀・流派 ~

皆様こんにちは、佐藤秀海です。

それでは、昨年5月に出版された「今日からできる開運事務所」(清文社)の中から、皆さんに参考にしてほしい部分を紹介いたします。

事業をやるからには、成果を上げてほしい。そのためには、運も必要です。バブルのように消えてしまう運ではなく、努力に努力を重ねて手にした本物の運を手に入れるために、家相の知恵を活用してください。

●家相の基本と活用方法のヒント
家相は進化する
時代に合わせて変わるもの

家相学は由緒もあり歴史もある学問だが、いつまでも昔ながらの考え方にこだわった学問ではない。もちろん、学問の本質がころころと変わることはないが、時代や技術の進歩に合わせて進化することは当然のことだ。

例えば、今の生活に欠かせない電気やガスの扱いについては、江戸時代の家相書には何も書いていない。その時代に存在しないものについて、吉凶判断ができるはずもないだろう。

ある家相家に相談された方から伺った実例では、その家相家は、江戸時代から続く秘伝の継承者なのだそうで、今でも、その秘伝書をもとに家相の鑑定を行っているとのこと。その相談者が持ち込んだ図面を観て、ガスレンジなどの火気やトイレなどの水まわりの方位が悪いので、移動するように指示されたという。

その他にも各部屋の広さや室内の出入り口の位置、廊下の距離から窓の大きさまで、細部にわたっての指示があった。車庫についても同様で、建物から離す距離や方位の指定もあったが、すべてのことを取り入れるのはとても現実的ではない。せめて、車庫だけでもなんとかならないのか、もう一度尋ねたところ、「車庫は馬小屋や牛小屋と同じと考えるので、方位などの変更はできない。」と言われ、車庫の吉凶をなぜ馬小屋と同じように考えるかについては、「江戸時代の移動手段は馬や牛なので、車は馬や牛として判断するのが正しい」と回答されてしまった。結局、その家相家ではどうにもプランがまとまらず、困り果てて私の事務所へあらためて相談することになったのだ。

程度は違うが、こんなケースは意外と多くある。住宅の断熱性や耐震性能、設備機器の進歩など考えずに、昔ながらの家相の考え方だけで吉凶判断されてしまっては、たまったものではない。家相学は、常に最新の情報を精査して、必要なものを取り入れ不要になったものを消去することで成り立つ学問として考えてほしい。

ただし、だからといってすべてを効率優先で割り切れるものではなく、鬼門など時代を超えて大切にしなければいけない部分もある。つまり、家相学は、時代と共に進化する部分と時代を超えて継承していかなければいけない部分がある。この二つを理解することで、活用することができるのだ。

キャプチャ家相