家相建築設計事務所様 連載(47)~家相の流儀・流派~(H27.07.01版)

皆様こんにちは、佐藤秀海です。
 
今回も拙著「よくわかる家相と間取り」(エクスナレッジ)の中から、皆さんに参考にしてほしい部分を紹介いたします。
 
○水まわり・火気・玄関の位置が家相を左右する①
家相学は方位学でもあるので、家の吉凶を判断するにあたり、重要な要素を占めるのが「不浄物」を配置する方位です。「不浄物」とは、基本的に火気と水まわりのことで、具台的にはキッチンのガスレンジや浴室の給湯器、浴室・トイレ・浄化槽などを指します。
この不浄物の配置が悪いと、家族が健康を害したり、悪い影響が出るとされています。このため、吉相の家を建てるためには、この不浄物の配置こそが最も重要となるのです。
かつては、火気も水まわりも同じ程度危険なものとして考えられていました。しかし、現代では住宅設備の進歩によりトイレや浴槽、キッチンのシンクなどの衛生面が格段に改善されたため、水まわりの家相上の危険度は下がっています。
これに対し、火気は人間の精神状態に影響を与えると言われています。ストレス社会と言われる現代では、精神的に追い詰められ、健康を損なってしまうケースも少なくありません。そういう意味では、火気の危険度は水まわりよりも高いと言えるでしょう。
 
ところで、家相の中には、水を使うものすべてを不浄物としてしまう考えもあります。家の中では、洗面台や洗濯機、冷蔵庫にシャワールーム、エアコンも含める場合もあるようです。家の外にある立水栓やボックス水栓から雨水管まで。全部不浄物なら人の住めない家になってしまいそうです。確かに、水は滞ることから腐敗するので、水を使うところはすべて清潔にはしてほしいのですが、だからと言ってすべて不浄物ではありません。この点もしっかりと覚えてほしいポイントです。
 
家相では、方位を観るときに方位盤を使用します。家相上、北東の45度を表鬼門、南西の45度を裏鬼門と言い、凶相の方であることは、すでに何度も説明しています。基本的には、この鬼門方位に火気や水まわりを配置しないことが、家相の良い家づくりの基本となります。
ただし、近年の家相では、この鬼門方位のみを避けるだけでは、その家にあった家相の判断ができないと考えられています。家には複数の人間がともに暮らし、お互いに影響しあうからです。家族一人一人の方位は十二支方位と言います。この方位は、個人の運勢に強い影響を及ぼすので、火気や水まわりは、この十二支方位も避けなければいけません。このため、家相を判断するときには北東と南西の鬼門に加えて、家族の十二支方位を観る「二十四山方位盤」も併せて使用することになります。
十二支方位は、家族の生年月日に応じて決まる個人的な方位です。たとえば子年の人は北の中心15度の範囲、丑年の人は北北東15の範囲といったように定位が振り分けられています。
十二支方位はその家に住む人たちの健康面に影響するため、この十二支方位を無視してしまうと、他の家族には影響がなくても、一人にだけ影響が出てしまうということがあり得るのです。
 
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