家相建築設計事務所様 連載(57)~家相の流儀・流派 ~

皆様こんにちは、佐藤秀海です。
 
今回も拙著「よくわかる家相と間取り」(エクスナレッジ)の中から、皆さんに参考にしてほしい部分を紹介いたします。
 
部屋別でわかる「吉相と凶相」
玄関 そもそも「欠け」の要素あり 「張り」を意識すべし
 
方位は東南巽にこだわらず、鬼門と家族の十二支方位を避けるのが基本
 
玄関は「家の顔」と例えられ、パワーある方角「東南巽方位」が最良と昔から言われていました。ただ、玄関が良いだけで、家がよくなるわけではない、という考え方が家相の主流です。
 
たとえば、南間口の狭い土地で、東南巽の玄関を作った場合、南を向いた部屋が作れなくなります。しかし、東側に玄関を持っていけば、南側には全面的に部屋が作れます。また、北側が道路に面した土地の場合、無理に東南に玄関を作ってしまうと、リビングが北向きになり、目の前が道路となって、なんだか落ち着かないリビングになってしまいます。この場合には、北側に玄関を作ると、南側には全面的に部屋が作れます。
 
つまり、玄関は東の玄関でも、北の玄関でも良いということです。家の中心から観て北東の表鬼門と南西の裏鬼門、家族の十二支方位を避ければよいのです。玄関の位置を良くするがために、家全体の採光や通風が悪くなってしまうのは本末転倒なので、敷地と道路との関係で最適な場所を選びましょう。
 
出入り口を限定して、良いものだけを入れる家に
 
玄関の外側では、門扉を作ることも大切です。出入り口を必ず限定させましょう。
 
家相は基本的に、良いものを取り入れて悪いのを取り入れない、という考え方、つまり、出入り口を限定しないと、良いものが入ってくるときは開け、悪いものが入ってくるときは閉める、ということが出来なくなり、あらゆるものがどこからでも入ってこられ、良いものが逃げられる家ということになってしまいます。また、玄関の内側で言うと、「たたき」がある時点で、床がない=欠けの要素になります。つまり、玄関には欠けの要素があるため、たたきが広すぎると凶相になってしまいます。欠けを補うために、玄関はなるべく突き出た形、つまり、「張り」を出すと吉相になります。
 
それで言うと、今はやりの「アルゴーブ」=くぼみを作ってそこを玄関にすることはおすすめできません。そもそもたたきがあることで「欠け」なのに、それに加えて、くぼみをつけることで「欠け」がダブルになってしまいます。家相上では、かなりよろしくない、といえるわけです。
 
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